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レストラン、食堂等の飲食店の厨房を設計する際に保健所の指導を
受ける事になります.

根本的に,家庭用のキッチンと業務用のキッチンの機能的,性能的
な違いを感じるのですが,業務用キッチンはオールステンレスで
使い方も,洗い方もハードに使います.環境も湿気が多いのが業務
空間,何よりも「食の安全」が第一のテーマです.よって天板の下に
扉等を設置して収納にしたりしません.

使い方にも大きな違いがあります.家庭用は1層シンクといい流しが
1つしかありません.(日本のスタンダードとして)日本の調理文化
はシンクに水を溜めることはなく.たらいに水をためて浸け置きをし
ます.

業務用は,水を溜めることを基本とし.2層シンク、3層シンクを使い
ます.写真(米村設計担当の小学校の調理室)では3層シンクが並びま
す.下洗い,中洗い.仕上げ洗いと3段階を経て食品をきれいにしてい
きます.

詳しく言うと例えば野菜が搬入された場合,土がついてる食品は直接
調理室に入れることはありません.下処理室にて3段階で洗ったものを
調理室に運び,料理の基準の大きさに切ったものを再度3段階または2
段階で洗って加熱調理をします.下処理室と調理室は働く調理員も別で
行き来することもなくカウンター越しに受け渡しをします,もし人が移
動する場合,靴もエプロンも交換し手洗いもし直します.便所も別です.
そのような徹底した衛生基準があるのです.

では,小規模なレストランの厨房はどうするかと言うと,3層シンクが
義務ですが,2層シンク+従業員の手洗い用流しで3層とみなしたり,
食器洗浄機があれば1層分とみなす等の保健所の配慮(?)があるそう
です.

現在、片瀬海岸2丁目の隠れ家レストランgirino(ジリーノ)の厨房の
設計をしています.面積が限られているので理想通りにはいきません
が調理室の雑談でした.

給食室

給食室

写真:和光市広沢小学校給食室(米村設計監理担当)

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