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新国立競技場の新築に伴い,現在の国立競技場(1958年完成)が7月より
解体される事は知られている事です.
2020年の東京オリンピクのメインスタジアムとして使われ収容人数が
80000人の規模になります.

この新築工事の是非論が建築業界で熱くなってきた中,6月9日に行われ
た現在の国立競技場の解体工事の入札が「不調(=不成立)」という結果
になりました.とても大きな事件です.
 
国家的プロジェクトの第一歩となる入札が不成立となるとは穏やかな話
しではありません.スケジュールにも大きく影響を与えます.入札した
業者はいたのですが主宰者側が予定していた価格を上回っていたそうで
す,ニュースの文面からは多くの業者は入札辞退したと思われます.
 
直前に発表された知事の見直し発言が大きいと思われます,案の見直し
の意見が出ていた建築業界ですが“ついに来たな”という思いがあります.
 
採用案のザハ・ハディドの設計デザインに対してコストが掛かりすぎる
という新築見直し論,あのデザインでいいのか?というデザイン論,景
観論,神宮の木々を切り倒して行くことの環境的意見,改修しても十分
活用出来るではないかという改修論.同時に,予想金額では請けれない
と言う業界的な(強気な)入札拒否の動き,反対運動を横目に見ながら
工事を請け負う事の企業のマイナスイメージ,等等が考えられます.

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