小川の流れる家/めだかはうす
めだかの飼育、Nゲージ、天体観測、ピアノにチェロの演奏、勉強…生活を満喫する家
多趣味な建築主ご家族が趣味を思い切り満喫できる家をつくるため、設計段階では毎週打ち合わせを重ねてご要望をお聞きしました。
1つ目は、めだかの飼育。中庭に7mの池を設けて、家の中からも観察できるようにしています。
2つ目は、鉄道模型のNゲージ。ダイニングの棚の一部にレールを敷いて列車を走らせることのできるスペースをつくりました。
3つ目は、ピアノとチェロの演奏。家全体を高気密高断熱にすることで防音性能も高まり、周囲を気にせず演奏できるようになりました。
4つ目は、天体観測。洗濯物を干せる屋上のルーフテラスで、夜は天体観測を楽しめます。
空間を歩けば歩くほどシーンが展開し、ワクワクするようなストーリーを感じられる家を構想しています。
玄関を入るとすぐに広い吹き抜けのある土間があり、彫刻的ならせん階段が真正面に存在します。
キッチンの壁は、青の顔料を混ぜた石灰の左官壁(ベネチアンスタッコ)。
部屋の間仕切りをなくし、開放感のある空間を実現しました。趣味のために部屋にこもるのではなく、家族全員が同じ空間に集まって趣味を楽しむことのできる、一体感のある家です。
敷地のすぐ近くには、ドラえもんに登場する野球広場(現地では「けんか広場」という)があります。日本のアニメーション史に欠かせない舞台を抱える石神井台というエリアの家には、ユーモアと夢があふれています。
撮影:BAUHAUSNEO 後関勝也