STEP1 家を建てたい イメージ・分析
家づくりの方法は一般に次の3つの方法があります
- ハウスメーカーに依頼(住宅展示場に...)
- 知り合い,又は近くの工務店に依頼
- 建築家(設計事務所)に依頼
- それぞれの方法の長所,短所をチェックする必要があります.
- 「家づくり3つの方法の長所と短所」を参考にしてください.
- なぜ家を建てるのか?何坪でいくらで...それ以外にも大事な事,こだわりもあると思います,“家への思い”をあらためて考えてみましょう.
STEP2 会って、聞いてみよう 面談
第一歩はメールまたは電話(0466-60-6050)にて問い合わせ下さい.
- 気軽に相談下さい.敷居は高くありません.
- 弊社の対応範囲は関東圏全域ですが,縁があれば全国対応いたします.
- 過去には北は北海道岩内,西は神戸まで経験があります.
- 別荘地(那須,軽井沢,熱海,伊豆,富士五湖,八ヶ岳,その他離島など)も対応いたします.
- インターネットからの問い合わせが多いのが弊社の特徴です.
- 土地取得前からの相談が約半数です.弊社の特徴です.
STEP3 建築家って? コミュニケーション
事務所に来所いただくか,または米村が伺います.
- 作業(=作図等)の伴わない相談は無料です.
- 平日夜間,土曜日,日曜日,祝日も可能です.
- 米村が訪問する場合,遠距離の場合交通費は実費請求します.
- 思った事,不安な事,疑問に思う事,何でもお話しください.
- 設計事務所の業務や方針について,設計料についてお話しします.
- スケジュールや敷地,資金計画,要望について意見交換をします.
STEP4 たたき台のプラン作成 仮契約/プレゼンテーション
意見交換等をしたうえで,たたき台としてのプランを作成する業務(=仮契約)を依頼する場合,仮契約の説明をします.要望をもとにプレゼン用プランを”数案”作成します.期間は1~2週間後に提示します.
- 仮契約費用は通常5万円です.(作業内容や条件によって~10万円+交通費となります).金額と内容は話し合って決めます.
- プラン提出後,1ヶ月以内の本契約の場合は,設計監理料に仮契約料金を含みます.
- 金融機関へのローン相談資料(図面と見積書)も仮契約費用内で作成します.
- 提案するプランはあくまで初期のものです.今後の方向性を探るためのものです.
- 最終的には,必ず納得いただけるプラン・デザインを提案します.
STEP5 設計監理契約 設計業務のスタート
米村の話や姿勢,プレゼンテーションに納得いただけましたら,本契約となります.
- 設計監理料金は想定する総工事費の13%前後+(構造設計費(外注)2%)+(交通費)になります.
- 構造設計料が別途かかることがあります.構造事務所,規模,工法などによって変わります.
- 構造設計料の目安は総工事費の2.0%です.(目安は30万~60万)
- 交通費は現地までの40-50往復前後の金額になります(遠距離の場合).
- 総工事費1900万円以下の場合一律230万(税別)+(交通費)+(構造設計料)としています.
- 全ての項目に説明,合意の上決定します,
- 一般的に,契約時に1/3.着工時1/3.工事完成時1/3の請求になります.
- 全体のスケジュール表(スケジュール表)を作成します,
- 土地の取引やローンの関係でプロジェクトが遂行できなくなった場合は契約は無効(=解除)となります.法律にのっとり重要事項説明を行います.
STEP6 基本計画・基本設計・実施設計 設計
「基本計画」「基本設計」「実施設計」の3段階で進めていきます.
- 設計期間は,目安として契約から着工までの約半年間と考えてください.
- 打合せは1~2週間に一度のペースですが,メールでの意見交換は随時行います.
- 「基本計画」とは,敷地に対する配置計画,ボリュームの検討,資金計画の確定,家づくりの方向性の確認.デザインの検討などを行います.
- 「基本設計」とは,具体的にプラン,デザインの詰めを行います.収納計画,動線計画,水回り,キッチン等の検討,素材の検討などです.
- 「実施設計」とは,工事のため,見積りの精度をあげるために描く作図業務を言います.50枚以上の枚数になります.
- いい建築をつくるコツは、実施設計に入るまでにプランやデザインをしっかり固めること.納得のいくまで意見交換をすることです.
- 実施設計着手後の変更は基本的に望まれません.特に構造設計が動き初めての変更は有料になります.
STEP7 図面アップ/施工会社見積り 見積り
図面を.施工会社に提出します.
- 施工会社の見積り期間は通常3週間です.
- 施工会社の候補を事前に数社リストアップします.
- 1社に絞って見積り依頼する事もあります.
- 施工会社とは一生のおつきあいなので慎重に決定します.
STEP8 確認申請 行政による審査
確認申請を役所または民間に提出します.
- 役所に申請を出すか民間に出すかを打合せによって決めます.
- 木造2階建ての場合,民間で1週間程.役所で2~3週間の期間がかかります.
- 申請手数料は建築主の負担になります.(木造二階 建て100㎡超で役所(神奈川県)で28000円、民間で28000円相当です)
- 長期優良住宅,フラット35等の申請プロジェクトは別途申請があり,設計料以外に作業料を別途請求する事があります.事前に相談します.
- 地域によって,行政指導によって以外の申請業務があるときがあります.場合によっては申請の作業料を別途請求する事があります.事前に相談します.
STEP9 工事金額と設計仕様の調整 施工会社の決定
施工会社を内定し,最終的な工事金額の調整を行います.
- 施工会社から提出された見積書を査定し施工会社を決定します.
- 金額だけでなく,施工能力やコミュニケーション能力,経営状況も判断材料になります.
- 予算オーバーした場合は、その分の調整のリストを至急作成し打合せをおこないます.
- 最終的に合意に達した「仕様」と「金額」に対して工事請負契約を結びます.
- 仕様変更に基づき設計図を修正します.
STEP10 工事契約/地鎮祭 着工
地鎮祭を行ってから工事がはじまります.
- 地鎮祭の日時,神社を決めます.大安の日が多いです.
- 地鎮祭に必要な事項はご説明します.
- 着工後は建築家は監理者として定期的に現場におもむき,工程の確認や打合せを行います.
- 工事期間は約半年です.
- 基礎工事では,地盤面の確認,配筋,型枠等の確認.コンクリートの品質の確認 を行います.
- 瑕疵保険の機関による配筋検査を受けます.
- プレカット(木造の場合軸組)の施工図の打合せおよび承認を行います.
STEP11 上棟 上棟式
上棟式を行います(任意),
- 上棟式は建築主が主宰するものですが,もちろん相談にのります.
- 工事現場の結団式のような位置づけになります.
- お互いの顔が見える関係はいい仕事をする基本です,
- 構造体の検査を行います,
STEP12 現場定例打合せ 最終決定/承認
- 土曜日に行う事が多いです.
- その他監理者として随時現場打合せを行います.
- サッシ(ガラス)の仕様,屋根,外壁の色などの確認を行います.
- キッチン,浴室,洗面スペース等の設備機器などの確認を行います.
- フローリングや壁,天井,造作家具などの内装仕様の確認を行います.
- コンセントの位置,スイッチの位置,テレビ端子の位置,インターホンの位置,電話端子の位置,LAN端子の位置などの確認を行います.
- その他の仕様の最終確認,承認を行います.
- 色彩の決定などを行います.
STEP13 各種竣工検査・引渡し 完成引越し
いよいよ完成です
- 工事終了に近づいたときに、建築主を交えて施主竣工検査を行います.
- 施工者,監理者,瑕疵保険の検査を行います.
- 申請手数料は建築主の負担になります,(木造二階建て100㎡超で役所(神奈川県)で25000円、民間で32000円相当です)
- その他,電気,上下水道の検査を受けます.
- 問題が解決したら竣工・引渡しとなります.
- 引渡し直前にオープンハウスの開催をお願いすることがあります.
家づくり3つの方法の長所と短所
メリットとデメリットの比較
(1)ハウスメーカーに依頼
ハウスメーカーに依頼するメリット
- 工事の完成までが早いこと.早ければ4~5ヶ月で完成します.
- 家づくりや諸手続きが面倒と思っている人には楽です.
- ハウスメーカーにブランド力を感じる人にとっては.
ハウスメーカーに依頼するデメリット
- 設計打合せが数回で終わってしまうこと.
- 割高な工事費となってしまうこと
- 本当の価格が見えない.宣伝広告費や展示場の維持費が見えないこと.
- 設計者も営業マンも最終的には会社側の人間である.
(2)施工会社(工務店)に依頼
施工会社(工務店)に依頼するメリット
- 地域に密着している工務店の場合の親身に相談にのってくれる.
- 過去の事例をみることによって技術力,デザイン力が把握できる.
施工会社(工務店)に依頼するデメリット
- デザイン性に限界があることが多い.
- 工務店によってレベルの差はかなりあること.
- 設計上や施工上の問題点をチェックできない.
(3)建築家(設計事務所)に依頼
建築家(設計事務所)に依頼するメリット
- 納得のいくまでプラン検討や打合せができる.提案力に期待できる.
- 材料選びやキッチン,浴室など自由に検討出来る.
- 代理人という立場で施工会社と金額調整や施工監理ができる.
- 工務店を選べる.
- 変形敷地,狭小敷地,密集地,ローコストでも可能性を追求できる.
建築家(設計事務所)に依頼するデメリット
- 工務店依頼と比較すると設計料が高くなる
- 建築家との相性が成功のカギとなること(→成功にもなる)
- 一口に建築家,設計事務所と言ってもレベルの差はかなりあること.
- 建築家の個性が,悪い方向ででることもある.
(4)その他.プロデュース会社,コンペ会社に依頼
プロデュース会社,コンペ会社に依頼するメリット
- 1.2.3.のどれを選ぶにしても手間がかからずラク.
- 建築家や工務店を選ぶ事ができる会社もある.
プロデュース会社,コンペ会社に依頼するデメリット
- プロデュース料が3者から支払われる事になる.
- 実質紹介業務だけであるケースがほとんど.
- コンペ案を素人が評価する事に限度がある.
- コンペ案だけで設計者や施工者を選ぶのはリスクが高すぎる.
実際は施工会社も建築家もいろいろです.
長所,短所を書きましたが,どの分野でも一生懸命,誠心誠意業務を行う人とそうでない人がいます.施工会社も建築家も、意識も技術もデザイン力も人柄も千差万別です.
家づくりは「人」によって成功するか失敗するかが大きく左右されます.「家づくりは人対人」です.
「建築主」と「設計者」と「施工者」この3者が,立場の違いを乗り越えて同じ方向を向けるかが成功の生命線なのです.建築家と建築主の出会いが家づくりの最初の試練なのだと思います.
大きな建築物をつくる時は”組織力”であり”信用ある会社”がカギとなりますが,小さな住宅をつくる時は”人”“人対人”というキーワードだと思います.
「家づくりの第一歩は,よきパートナーとなる建築家との出会いから」が私(米村)の持論です.
もし2500万円の家を計画するなら
1つのケーススタディとして,説明します.
(1)ハウスメーカーに依頼した場合
一般に諸経費率が40%~50%と言われています.それ以上との話しもあります.
仮に40%と計算して2500万円×0.6=約1500万円の原価の家の購入となります.
(2)施工会社(工務店)に直接依頼した場合
一般に諸経費率が15%~25%と言われています.
仮に20%と計算して2500万円×0.8=約2000万円の原価の家の建設となります.
(3)建築家(設計事務所)に依頼した場合
弊社基準で算出し設計監理料約280万+構造設計料約45万,合計325万円
2500万円-325万円=2175万円
一般に設計事務所が入る事によって工務店の諸経費率が競争により下がり10%~15%と言われています.
仮に15%と計算して2175万円×0.85=約1850万円の原価の家の建設となります.
※諸経費率,利益率ともいいますが,「ハウスメーカー,利益率(諸経費率)」 等でインターネットで検索すればいろいろな情報が検索されます.大手ハウスメーカーは50%以上との情報もあります.そうでないと住宅展示場の維持費も,膨大なCMやメディアの広告宣伝費も,多くいる営業マンの人件費は払えません.「100万円値引きする」「200万円値引きする」との話しも聞きますが原価からの値引きではありません.
建築家に依頼することのメリット
メリットが多い...!「建築家に頼むなんて設計料が高い」なんて想像されがちですが,「もし2500万円の家を建てるなら」というケーススタディをお話ししました.工事費の原価だけで言うなら工務店に頼む選択肢があります.でも金額だけでいいのでしょうか?以下にメリットをお話します,差額を埋める以上のメリットがあると思います.
(1)建築の専門家が代理人になること
独立した設計事務所を営む建築家の第一の任務は,依頼主の利益を守る事です.裁判で言う弁護士の存在と同じです.代理人がいることによって,不利にならない図面ができる事,細かい仕様まで明記できる事,それによって適正な見積りがでること,工事金額の詳細の交渉,減額の交渉が出来る事,工事現場での施工状況の確認ができ,手抜き工事,欠陥工事が防げる事,現場での変更にもトラブル無く対応できる事,アフターメンテナンスにおいても施工会社とのコミュニケーションが潤滑にできる事などです.
(2)考える時間,検討する自由があること
たとえばキッチンを考えたとき,施工会社,リフォーム会社に依頼した場合「A社のBシリーズで」となります.水回り,フローリング,壁紙,等等,取引上の決まったレールの上に乗っていく事になります.または選択肢を程よく狭めることで時間を短縮する経費上のメリットもあります.建築家に頼んだ場合,しがらみがないので選択肢はフリーです.何社でもショールームを見に行き検討する事も可能です.オーダーで作る事も可能です,またはコストパフォーマンスの高いのはどこか?という選択肢でも検討可能です,工期と予算の範囲で納得のいくまでプランを検討し,仕様を検討し,コストを検討する自由があります.
(3)施工会社を選べる自由
「まず見積りを」と言いますが見積りをするためには図面が必要です,図面も枚数が増えること,仕様を書き込んでいくことによって金額の精度があがります.その状況なくしての見積りではなく概算でしかありません.建築家主導で進める工事の場合、施工会社は特定する必要は無く見積り金額や,見積り時の質疑等のやりとりから解る姿勢や誠意,今までの施工事例の確認などからトータルに判断する事が可能です.または建築家の一番信頼のある施工会社と組んで進める方法もあります.
(4)デザイン
デザインの良さは建築家個人の感性と努力によるものであり,(他社や施工会社が)ある程度の”マネ”をすることはできますが中途半端なマネに終わります.車選びもファッションもレストラン選びも同じです,中途半端なものを選ぶと結局,後悔をするのが現実なのです.理由はデザインは考え(=背骨,軸,思想)があってのもので,空間デザイン,建築デザインは部分(=考え)の蓄積だからです.安いお買い物ではないだけに建築家との家づくりを検討する価値は十分にあります.
(5)提案力
デザイン力と同時に欠かせないのが提案力です.例えば,5年後,10年後どうなっていくか?家族構成の変化にどう対応するか?介護について,老後の生活について,バリアフリーについて,水回りの将来の変化に対する対応,ペット共生についてなどの考慮をすることによって設計の仕方が変わっていきます.現状の機能だけを満足することはある程度可能ですがそれだけではないと思います.また,設計とは単に”機能的アプローチによる設計”だけではありません.“法的なアプローチによる設計”も“構造的アプローチによる設計”も”コストによるアプローチによる設計”もどれも条件をクリアしていないと成立しません.トータルで考え,そしてデザイン力を付加するのが建築家の役割です,