陽の降り注ぐライトコートのある家(阿佐ヶ谷の家)
都心の狭小地でも,プライバシーが守られた生活がしたい.お風呂に大きな窓を設けたい!
杉並区の阿佐谷で、自然素材を使ったシンプルモダンの木造3階建て住宅を設計しました。
敷地面積は18坪。狭小地と呼ばれる土地であっても、太陽の光をいっぱいに受け、どの部屋も明るく風通しの良い、心地よい空間にしたい。
浴室には、スカッと外を眺められる開放的な大きな窓を設けたい。ただし、プライバシーは守りたい。
そんなご要望にお応えしました。
建物が3つのフロアーに分断されていても、誰がどこで何をしているか読み取れるような、家族の一体感がある建築にすることも設計上のテーマでした。
そこで、建物をコの字型に配置してできたライトコート(光を取り入れるための中庭)に開口部やテラスを設けて,3層の各フロアを視覚的につなぎ合わせていくようにしています。
ライトコートの外部に設けた木の格子(アマゾンチェリー)は、周囲からの視線を遮るという機能だけでなく、空間を柔らかく囲むことで安心感を演出しています。
囲われた空間には、魅力的なスペースができました。
機能面にも配慮しています。都市計画で定められた準防火地域内にあるため、準耐火建築物の基準を満たすように設計しました。
床以外は木材を露出できないため、柱や梁には石膏ボードを巻いて、クロスを貼り、防火性能を高めています。
高気密高断熱により、光熱費のランニングコストを抑えることにも成功しました。
楽しさと安心・安全、高機能を兼ね備えた住宅です。
撮影:BAUHAUSNEO 後関勝也